ラオス珍道中記番外編 千年の都故郷へ
無事日本へ帰国。往復ともにお世話になったタイ航空に一礼する。
その足で一路京都へ。
ろうそく型の京都タワーはいつ見ても変わらない姿を誇っていた。
京都駅からレンタカーを借り、京都の街を走る。気が付くと思い出の尽きない母校が見えた。
かつて住んだ町へ。いろんな思い出が交互にフラッシュバックする。
まだこの街で学生生活を送っていたあの頃、深夜に勉強に疲れてちょうど空いた小腹を満たしてくれたのは、決まって家から近くにあったあのラーメン屋だった。加水率が絶妙で、なかなか伸びないがいつも絶妙の歯ごたえを楽しませてくれた麺、天理で修行して来た片鱗を全く感じさせないとろりとしたスープ、大盛り2玉が50円増しという学生泣かせのメニュー、個人的には京都でも有数の味を誇ると考えているが立地のせいか宣伝が下手なせいか、マニアにしか称賛を浴びてこなかったこの店。憧れの地へ移住した後も、たびたび夢に出てきた、あの店へ。
今度食べるときは絶対涙が止まらないだろうね、と二人で語っていたが、実際に店に近付くと、涙が出るどころか、かつて通い詰めた時のような、かつての日常に戻ったような、そんな不思議な感情が戻って来た。
京都ラーメン革命を目指したもう2つの店舗はいつしか行列の絶えない有名店になっていたが、この店だけは行列もなく、かつてと変わらずひっそりと二人を迎えてくれた。
腹を満たした後は一路一乗寺へ。千年の都京都は新しきもいつもと変わらないことを実感しながらたっぷりと立ち読みをした。もちろん本も購入。思わず学生時代を思い出す。
学生が集ったロフト鞠小路は知らない間に閉店していた。
東京ラーメンはまだ頑張っているらしいが、月日が経つことをあらためて実感する。
かつて通い詰めた中華屋は健在だった。
再び母校へ。
母校にできているカフェへ。怪しげなビールを注文した。
母校は変わらずそこにあり、ふと学生に戻ったような錯覚に陥った。
かつてガリ勉した図書館だけはその姿を少し変えていた。